※NHK予告動画より
2020年12月30日(水)NHK総合で宮崎 駿と宮崎吾朗によるスタジオジブリの最新作「アーヤと魔女」が放送されました。
ジブリの新作が放映される!と発表されたときときすごくワクワクしましたが、全編CGで作成されるときいて「えっ・・・?」となりました。
おなじようにCGと聞いて固まったジブリファンは少なくないと思います。
これまで頑なに手書きにこだわってきた宮崎駿氏が、いったいどんな作品を作り上げるのか・・・
どきどきの放送日に正座待機でのぞみました。そんな「アーヤと魔女」の感想をつづっています。
「アーヤと魔女」の原作とあらすじ
「アーヤと魔女」はイギリスの作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんが書いた2011年出版の小学生向けのファンタジー小説です。
「アーヤと魔女」の原題は『EARWIG AND THE WITCH』。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズさんはじつは「ハウルと動く城」の作者でもあります。
宮崎駿さんは彼女の作品が好きなのですね。
あらすじ
1990年代のイギリス。10歳の少女アーヤは赤ん坊のころから孤児として育った。
だれもが自分の思いどおりにしてくれる孤児院での生活がとても快適で、だれかの家にもらわれたいなんて1度だって思ったことは無かった。
ところがある日、突然やってきたハデな女と長身の男に引き取られることになってしまう。
「あたしの名前はベラ・ヤーガ。魔女だよ。あんたをうちにつれてきたのは、手伝いがほしかったからだ」。
そう名乗った魔女アーヤは、「じゃ、決まりね。おばさんが私に魔法を教えてくれるかわりに、私がおばさんの助手になったげる」と返す。
しかしベラ・ヤーガはアーヤを助手としてこき使うばかり。いくら頼んでも、いくら仕事をがんばっても、一つも魔法を教えてくれない。
魔女と一緒に暮らしている怪しげな男マンドレークは、食事の時間にしか顔をみせずいつも不機嫌そう。口グセは「私をわずらわせるな」。
生まれて初めて思いどおりにならない壁にぶつかったアーヤだが、「負けるもんか」と反撃をはじめる。
彼女の特技は周囲の人をあやつって自分の思いどおりにさせてしまうことだった・・・
「アーヤと魔女」海外の反応は?
「アーヤと魔女」は2020年10月18日にフランスのルミエール映画祭(Lumière Grand Lyon Film Festival) で日本に先立ってお披露目されました。アメリカやスペインでは2021年公開となっています。
ネット上に「アーヤと魔女」のトレイラーが公開されると海外のファンはいち早く反応しました。
そのほとんどはCG作品に対する落胆の声です。
「すべてがプラスティックで作られているみたい」
「なんだかわからないけど地獄が描かれてるみたい?ゴワゴワした感じ?陰影がついてるから?いい場面もあるけどそうじゃないのもある」
「2020年も終わろうとしていますがまだ悪いニュースに驚かされます」(ジブリがCGを作ることについて)
そんな中「CGでもジブリ作品なら愛したい」と期待しているファンもいるようです。
アーヤと魔女の感想(ネタバレあり)
では、アーヤと魔女をみた感想を述べたいと思います。
出だしの映像からジブリ作品なのにCGであることに違和感は否めませんでした。
これまでのジブリにはなかった色使いにも感じられ、自分がいまジブリ作品をみているという気がしません。まるで海外アニメをみてるようです。
オープニングにインストゥルメントの曲が流れ、こちらもこれまでのジブリにはなかった演出です。カラーリングも蛍光色が使われていてやはり海外っぽい作りです。
BGMにはアメリカの青春ドラマみたいな曲が使われているところも、海外を意識したのかな、と思わせます。
セリフの「間」はジブリっぽい。
キャラクターの動きや目の動きはしっかりジブリなので、どうしても「もしこれがいつもの手書きのジブリだったら・・・」と思わずにはいられません。
・・・・と出だしはジブリファンとしては少し驚きと落胆を感じましたが見進めていくうちにストーリーに引き込まれ、CGは気にならなくなってきました。
ストーリーの進み方、セリフがやはりジブリなのです。
と思いながらみていたのですが・・・
絵柄がこれまでとあまりにもちがうため、どうしても自分がジブリの作品を見ているという感覚がなくなってしまうのです。
それにはじめから終わりまで全体的に色が暗い!!!ジブリの抜けるようなさわやかさがまるでありません。
挿入曲もこれまでとちがった雰囲気のため、よくNHKで放映される海外アニメを見てる気になります。突然大きなロックが流れたりして安心してみていらなかったです。
ジブリお得意のネコのキャラクターや小さいキャラも出てきますが、ストーリーにマジカルでファンタスティックな引き込まれる部分がなくワクワクする場面が感じられません。
ずっときげんが悪いキャラクターも見ていて楽しくなくて残念です。
全体的に「果たしてわたしはジブリアニメを見ていたのだろうか?」と思いながら見進めました。
ジブリではないアニメ映画として観るなら「おもしろいアニメだな」って感じですが~
・・・・
と書きつつ、そこはさすがジブリ!!!
さいごのさいごには「おもしろかったー!」と思わせてくれ、そのあとに・・・・ふふふふふ。
ジブリファンなら涙モノのあるものが見れます!!!
さんざん否定的なことを書きましたが、ここですべて帳消しになりました。
やっぱり、I LOVE ジブリです!
あなたが「アーヤと魔女」を見ながらCGに嫌気がさしても、これは楽しみにしてもらいたいです。ほっこりすること請け合いです!!
アーヤと魔女の再放送は?
今のところNHKから再放送のお知らせは発表されていません。
分かり次第こちらに掲載します。
アーヤと魔女 まとめ
スタジオジブリが初挑戦した「アーヤと魔女」、個人的にはアーヤが世界で公開されると嵐のような批判のコメントが溢れると思います。海外のファンは日本のファンより手厳しいので。
たまにはこんな作品もあるさってことで、次のジブリの新作に期待したいと思います。
原作はこちら