いまや日本でも恒例イベントとなるつつある「ブラックフライデー」のビッグセール。
ブラックフライデーはさしずめ「アメリカのお正月商戦」の日で、アメリカ中のお店が一気に大セールを行う日です。
ここではブラックフライデーの名前の由来、ブラックフライデーの日、そして本場アメリカのようすを在米27年のねこのめが紹介します。
ブラックフライデーはいつ?
ブラックフライデーは毎年、11月の第4木曜日のサンクスギビングデーのつぎの日の金曜日と決まっています。
つまり11月の第4金曜日です。
2023年の場合は11月24日(金)です。
ちなみに感謝祭は国民の休日ですがブラックフライデーは休日ではありません。
ですが州によってはブラックフライデーを休日にしている州もあります。
アーカンソー、カリフォルニア、デラウェア、フロリダ、イリノイ、アイオワ、ケンタッキー、メイン、メリーランド、ミシガン、モンタナ、ネブラスカ、ニューハンプシャー、ニューメキシコ、オハイオ、オクラホマ、ペンシルベニア、サウスカロライナ、テキサス、ワシントン、ウェストバージニアは州の休日となっています。
ネバダでは「家族の日」となっており、インディアナ州では、リンカーンの誕生日のお祝いの日、ジョージア州ではロバートE.リーの誕生日を祝うになっています。
ブラックフライデーを休日にすると、週末が4連休となるため多くの州で休日に指定されているのですね。
ブラックフライデーの由来
「ブラックフライデー」の名前の由来は1950年代のアメリカ東部の州、ペンシルルバニア・フィラデルフィア市にさかのぼります。
50年代、感謝祭(サンクスギビングデー)の翌日、陸海軍のフットボールの試合を見るためにやってきた郊外の人たちや買い物客、観光客、万引きしようとする輩までがフィラデルフィア市に殺到しました。
街はカオス状態となり、フィラデルフィア市警察は休みもとれず、交通整理に追われ、長時間シフトで働かなければならなかったため、11月の第4金曜日を「ブラックフライデー」と呼んだといわれています。
その後、1960年代のはじめごろから言われはじめたのが、年末商戦にからめたという話です。
サンクスギビングデーのつぎの日から年末商戦がはじまり、売り上げが赤字から黒字に好転することから「ブラック=黒字」の金曜日と呼ばれるようになったという説があります。
それにかこつけて80年代からこの日に大セールを行いようになり、今や一年でもっとも買い物客が殺到する日となりました。
並ぶのが苦手とされるアメリカ人でもこの日ばかりは朝2時3時から辛抱強くお店の前に列をなします。
ブラックフライデーの分厚い新聞
ブラックフライデーの前日~当日の朝には、新聞折り込み広告(セールのチラシ)が厚さ1㎝位にもなるほど差し込まれます。
ですから定期的に新聞を取っていない人はコンビニやガソリンスタンドに早朝わざわざ新聞を買いに行きます。
広告には各店舗の特別クーポンやセール情報がてんこ盛りのためすぐに無くなってしまうのです。
しかしこれも近年ではデジタル化が進み、チラシの数も減ってきています。
クレイジーな米国のブラックフライデー
ブラックフライデー当日のお店の開店時は、並んでいた人がお目当ての商品に向かってダッシュをはじめ、商品にたどり着いたらケモノのように商品をとっつかんでいるという、カオスな世界が繰り広げられます。
ブラックフライデーには「ドアバスター(直訳数とドアをぶち破るの意味)」という単語が飛び交います。
「ドアバスター」とは「超目玉お買い得品」のこと。開催前にチラシに掲載されます。
ドアバスターるのでこれを目当てに、一番乗りを目指して客がならびます。
日本の初売りのようなものですが、アメリカはいかんせんお店がとても広い分すごい勢いで人々が走っていきます。その姿はまるで運動会!
そのようすがこちら。
高級デパートの入るモールではここまでひどくありませんが、ウォルマートやターゲットなどの量販店は戦場と化します。
お鍋セットをめぐって床に転がって奪い合いをする女性の映像などがニュースで流れていました。
過去には痛ましい事故も起きました。
みんな何を買うの?
ブラックフライデーでいちばん買われるのはクリスマスプレゼントです。家族が多い人ほどクリスマスギフトの出費はバカになりませんから、安い日に買っておこうというわけです。
サイバーマンデーも同じく、みんなクリスマスプレゼントをねらって買い物をするひとが多いです。
開店時間が早まってるブラックフライデー
1995年くらいからブラックフライデーセールはようすが変わってきました。
95年くらいは当日の朝ちょっと早く開店していたお店ですが、年を追うごとに開店時間が早くなり、朝6時、朝4時・・・午前12時と真夜中の開店になっていきました。
そしていつの間にか、前日からセールをするようになってしまいました!
むかしは、サンクスギビングデーはすべてのお店が休みだったのですが、最近では開けているお店もチラホラあります。
さすがにモール(デパート)は開いていませんが、やはり朝4時ごろにはセールを始めているところも少なくないようです。
期間が長くなっている
ショッパーが狂暴化してしまう一面も持つブラックフライデーですが、開店時間がどんどん早まるとともに、ついにはセール期間がどんどん長くなってきました。
90年代は金曜~日曜日にかけてがブラックフライデーでしたが、いつのまにか月曜日がサイバーマンデーになりました。
(サイバーマンデーは休み明けの人がネットで買い物をするとされる日です)
そしてここ数年になると11月にはいるとなんだかんだでブラックフライデーセールのCMが流れ始めます。
とりあえず売れれば何でもいいやって感じでしょうか(笑)今では11月になると年末セールという感じです。
米ウォルマートはすでにブラックフライデーセールのチラシを公開。
11月4日はじまるという。はやっ
https://www.walmart.com/cp/walmart-black-friday-2020/1076614
実はあんまり安くない
アメリカのブラックフライデーには1996年ごろから20年以上参戦していますが、実はブラックフライデーセールは押しかけるほど安くないというのが正直なところです。
「ドアバスター」はメチャクチャ安いです。早朝や夜中から並びたくなるような魅力的な価格がついています。
しかしドアバスターや大特価以外の商品は、よーく見てみるとふだんとあんまり変わらないっていうことが年々分かってきました。
それにすごく安くなっているのはセール用に作られた製品だったり、元の値がモノに見合わない高値でそれを40%オフ!とか見せてる商品が多いのです。
以前カルフォルニアのモールでブラックフライデーに14時間モールを見て回ったことがありますが、本当に大したセールがなくて買ったのはペラペラのブランケットたった一枚、ということもありました。
ぶっちゃけいうと、ブラックフライデーに魅力的な商品はほぼないということです。
あ、でもとはいえクーポンとセールプライスを掛け合わせてメチャクチャ安くなることはあります。
Macy's(メーシーズ)というデパートで、セールプライスとブラックフライデーのクーポンとでカシミア100%のセーターが2000円くらいで買えたり、キッチンエイドのスタンドミキサーが1万円くらいになったり。
クーポンと併用して上手くお買い物をすればやっぱりブラックフライデー安いな、ということはあります。
日本のブラックフライデーはどうなの?
※2018年のイオンのチラシ。半額がいっぱい
日本でブラックフライデーが始まったのは2016年のイオンがセールをやったのが始まりと言われています。めっちゃ最近ですね。
でもすぐに他のお店もブラックフライデーセールを始め、すでに名前は定着しつつあります。
たとえばイオンでは、ブラックフライデーには半額商品をたくさんフィーチャーしてけっこうオトクでした。
昨年2019年になると参戦企業もどんどん増えて、Amazonが参戦したことが大きなニュースとなりました。
ブラックフライデーセールを開催した有名ショップというというと・・・
- Amazon
- 楽天市場
- イオン
- トイザラス
- ららぽーと
- コストコ
- GAP
- ABCマート
- アカチャンホンポ
- しまむら
- カインズ
- ジョーシン
- ヤマダ電機
- ピーチエアー
日本にもあっというまに浸透したブラックフライデー、お店をあげるとキリがありません。
2023年のブラックフライデーは?
2023年のブラックフライデーは増税のうわさなどもあり、少しでも物を安く買いたい人で売り切れも続出するのではと想像します。
サイバーマンデーとの差別が無くなりそうですが、平日にネットでゆっくりお買い物できる人ばかりではないでしょうから、週末にかけてのオンラインでのブラックフライデーは大いに盛り上がるでしょう。
買いたいものがある方は、販売店をしっかりチェックして安くなっていないか前準備をしておきましょう。
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